大森家を語る上で欠かせないのが、実兄である映画監督・大森立嗣の存在です。大森立嗣は、日本アカデミー賞をはじめ数々の映画賞を受賞してきた名匠であり、兄弟・親子のコラボレーションは映画ファンの間で伝説的に語り継がれています。
長男の大森立嗣が監督を務めたデビュー作『ゲルマニウムの夜』(2005年)では、弟の大森南朋が出演しただけでなく、父・麿赤兒も重要な役どころで出演を果たしました。さらに、三浦しをん原作の『まほろ駅前多田便利軒』(2011年)や『まほろ駅前狂騒曲』(2014年)でも、大森立嗣監督のもとで大森南朋と麿赤兒が共演を果たしています。
撮影現場における3人の関係性について、関係者は「現場では一切『家族』の顔を見せない。完全に監督と2人の役者として、一切の妥協なく対峙している」と証言しています。家庭内の甘えを完全に排除し、互いの才能を認め合う表現者同士としての親子エピソードや兄弟の信頼関係は、日本映画界でも類を見ないプロフェッショナリズムの象徴です。