映画『今日から俺は!!劇場版』の爆発的な面白さを支えているのが、強烈な個性を放つ登場人物たちの絶妙なキャスティングと、緻密に練られた敵味方の相関図です。
主軸となるのは、軟葉高校(軟高)の「金髪パーマの悪知恵エース」三橋貴志(賀来賢人)と、「ツンツン頭の正義漢」伊藤真司(伊藤健太郎)の最強コンビ。そこに、武道場の一人娘で三橋に想いを寄せる赤坂理子(清野菜名)、伊藤の前でだけ極端なぶりっ子に変貌する成蘭女子高校の女番長・早川京子(橋本環奈)が加わり、おなじみの四角関係と痛快な共闘が繰り広げられます。
劇場版の最大の目玉となったのが、隣町の極悪不良校・北根壊(ほくねい)高校の面々です。校舎が全焼したことで、かつて三橋たちと死闘を演じた開久(あけひさ)高校の校舎を間借りすることになり、物語の火種が生まれます。
北根壊の頭として君臨する柳鋭次(柳楽優弥)は、笑顔の裏に狂気を宿し、ナイフを平然と使いこなす冷酷非情な男。柳楽優弥は、狂気と知性を兼ね備えた不気味なカリスマ性を怪演し、映画全体の緊張感を一段引き上げる決定的な役割を果たしました。また、その柳を力で支える巨漢の大嶽重弘(栄信)、柳たちに騙されて利用される開久の生徒・森川サトル(泉澤祐希)、サトルを従兄弟として守ろうと竹刀を手に奮闘するスケバン・森川涼子(山本舞香)など、実力派ゲスト陣が重層的なドラマを構築しています。
さらに、紅野との抗争を経て精神的成長を遂げた元・開久の頭である智司(鈴木伸之)と相良(磯村勇斗)の動向も見逃せません。街を去り町工場で真面目に働いていた二人が、北根壊の横暴に苦しむ後輩たちを救うために立ち上がる展開は、胸を熱くさせる映画版屈指のエモーショナルな見どころとなっています。