インターネット上の一部コミュニティで、「人参の葉には毒があるのではないか」「スーパーで葉付き人参が売られていないのは毒性があるからだ」という噂が散見されることがあります。しかし、これは完全な誤解です。
一般の流通現場で葉が切り落とされる最大の理由は、「流通上のコスト」と「根の鮮度保持」にあります。人参の葉は水分を蒸散させやすく、つけたままにしておくと根(オレンジ色の部分)から水分と糖分を吸い上げてしまい、根がスカスカになってしまいます。また、長大な葉がついた状態では箱詰め時の容積がかさみ輸送効率が悪化するため、出荷段階で切り落とすのが業界の標準的な商慣習となっているに過ぎません。
ただし、食材として扱う上での注意点として、人参の葉にはホウレン草ほどではないものの微量の「シュウ酸」が含まれています。結石症の既往がある方や気になる方は、生のまま大量摂取するのを避け、一度熱湯でさっと茹でて水にさらす(水溶性のシュウ酸を溶出させる)下処理を行えば、全く問題なく安全に楽しむことができます。