ドラマのために沖縄・与那国島の比川(ひがわ)浜沿いに建設された「志木那島診療所」の建物は、20年以上の歳月が流れた現在も現地にそのまま保存されています。通常、テレビ番組や映画の大規模セットは撮影終了後に撤去されるのが通例ですが、地元町役場や観光協会、そしてファンの熱烈な要望により、恒久的な観光資源として維持管理されています。
実際の診療所内部に足を踏み入れると、ドラマの世界が寸分違わず保存されていることに圧倒されます。待合室の受付カウンター、コトー先生が聴診器を首にかけて座っていた木製の診察机、壁に貼られた薬品棚や手書きの島内連絡網、さらには島民たちが点滴を受けていた入院室のベッドまで、作中の空気がリアルに残されています。来訪者向けには白衣や往診カバンの貸出も行われており、コトー先生の気分を味わえる記念撮影スペースとして高い人気を集めています。
見学に関する具体的な利用条件は次の通りです。
徴収される入場料は、太平洋の強風と潮風による激しい塩害から木造モルタル建築を守り続けるための「修繕・保存協力金」として活用されています。かつては入場料300円の時代もありましたが、台風被害による屋根瓦の吹き飛び修復や木材の防腐処理コストを賄うため、現在は1人500円の設定となっています。訪れるファンからは「このクオリティのセットを20年以上維持してくれているのだから安すぎる」「診療所の屋上から眺める比川浜の青さがドラマそのまま」といった称賛の声が相次いでいます。