横浜家系ラーメンの歴史を紐解く上で欠かせないのが、吉村家から派生した伝説の名店「本牧家」の存在です。寿々㐂家の創業者である鈴木氏は本牧家で修行を積み、1990年に横浜市保土ケ谷区の上星川に独立店舗を構えました。
直系店に見られるような醤油ダレ(カエシ)のパンチを前面に押し出すスタイルとは一線を画し、寿々㐂家が追求したのは「豚骨・鶏ガラ・醤油ダレ・鶏油の完璧な調和」です。寸胴でじっくりと炊き出された豚骨スープは、嫌な臭みが一切なく、上品でクリーミーな旨味が口いっぱいに広がります。そこに合わさる酒井製麺の中太ストレート麺は、スープを絶妙に持ち上げ、モチモチとした心地よい食感を届けてくれます。
一口すするだけで広がる芳醇な香りと、重たさを感じさせない軽快な後味こそが、老若男女を問わず30年以上にわたり熱狂的な支持を集め続ける最大の要因です。