『24時間テレビ』のフィナーレを語る上で、アナウンサーの徳光和夫の存在を外すことはできない。長年にわたり総合司会やマラソン伴走者として番組を支え続けた徳光の涙は、幾度となくお茶の間の感情を揺さぶってきた。
特にチャリティーマラソンのランナーが、満身創痍で日本武道館や両国国技館の敷居をまたぐ瞬間。残り数十メートルの花道を歩むランナーの足取りと、会場全体で歌い継がれるサライのサビが完全にシンクロする時、生放送ならではの劇的なカタルシスが最高潮に達する。
徳光が涙声でランナーの名前を連呼し、歌の合間に挟まれる言葉にならない歓声。綿密に計算されたテレビ番組のフォーマットでありながら、そこに生じる人間の生々しい感情の爆発は、テレビ放送業界における生中継ドキュメンタリーの極致として、いまも語り継がれている。