ネット上の一部では、「当時のエイベックスによる過剰な性差別的売り出し戦略だったのではないか」「露出を強要されていたのではないか」という穿った見方が語られることがあります。しかし、当時の音楽制作関係者への取材や本人の公式インタビューを丹念に検証すると、その実態は全く逆であったことが判明します。
実際には、清楚でおとなしい路線で売れずに苦しんでいた倖田來未本人が、「自分の強みは何か、生き残るためには何が必要か」を死に物狂いで考え抜いた結果生まれた戦略でした。「露出をすること=下品」という昭和的な固定観念を打破し、「鍛え上げた肉体と自信に満ちた笑顔で見せるセクシーこそが最強にかっこいい」というメッセージを自発的に発信したのです。
このセルフブランディングの転換は、男性目線の「従順な女性像」を破壊し、女性自身が自分の身体を愛し自信を持つための「ボディポジティブ」の先駆けでもありました。「やらされていた」のではなく「自ら掴み取った表現」だったからこそ、同世代の女性から圧倒的な共感と熱狂を獲得したのです。