上賀茂神社が授けるご利益の二大柱が、「厄除け(方除け・災難除け)」と「縁結び」です。主祭神の神威による厄除けは、人生の転換期にある厄年の方や、新規事業の立ち上げ、転居・転職を控えた人々から絶大な支持を集めています。
一方、女性参拝者やカップルが必ず訪れるのが、楼門の手前に鎮座する第一摂社「片岡社(片岡御子神社)」です。祀られているのは賀茂別雷大神の母君である玉依姫命(たまよりひめのみこと)。古くから良縁・子宝・安産の神として名高く、平安時代の宮廷歌人たちもこぞって参拝しました。
『源氏物語』の作者である紫式部も足繁く通い、「ほととぎす 声まつほどは 片岡の もりのしづくに 立ちやぬれまし」という情熱的な和歌を詠み残しています。片岡社に奉納されるハート型の絵馬には、良縁成就や夫婦円満を祈願する切実な願いがびっしりと書き込まれており、歴史の深さと現代の切実な祈りが交差する特別な一角となっています。