原作漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を知るファンにとって、実写映画版の外印はもっとも大きなサプライズのひとつでした。なぜなら、原作と映画ではキャラクターの基本造形が180度異なっていたからです。
原作の人誅編に登場する外印は、精巧なからくり人形(傀儡・夷腕坊)を操る職人気質の不気味な老人であり、仮面の下の素顔も老醜を隠した老人でした。しかし大友啓史監督率いる映画制作陣は、映画第1作の尺の中で主人公・剣心の前に立ちはだかる「視覚的・身体的脅威」として、外印のキャラクターを大胆に再構築したのです。
原作の要素である「鋼線」「仮面」という記号を巧みに残しつつ、綾野剛さんの抜群のプロポーションとしなやかな身体能力に最適化させたこの改変は、実写化における極めて理想的な翻案例として映画関係者の間でも高く評価されています。