観光庁が推進するナイトタイムエコノミーの活性化策と軌を一にするように、夜景観光・インバウンド産業の現場でも、なら燈花会は高い評価を集めている。昼間の寺社巡りだけで通り過ぎてしまう観光客を夜の街に留め、滞在型観光へとシフトさせる強力な磁力となっているのだ。
国境を越えて人々を惹きつける背景には、SNSでの圧倒的な拡散力がある。Instagram上では、歴史的建築と蝋燭のボケ味を巧みに捉えた写真が連日投稿され、世界中の旅行者のタイムラインを彩る。デジタルな情報社会に生きる現代人ほど、風で揺らぎ、やがて消えゆくアナログな炎の儚さに強烈な美を見出しているのだろう。