歌舞伎界入りを果たして以降、二人の関係は「生き別れの親戚」から「無二の盟友」へと深化していきました。
象徴的だったのが、舞台だけでなく映像の世界でも見せた阿吽の呼吸です。大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)では、香川照之さんが大和田常務役、市川猿之助さんが東京中央銀行の伊佐山部長役として共演。「詫びろ詫びろ」に代表される強烈な顔芸と迫真の演技合戦は、日本中で社会現象を巻き起こしました。
猿之助さんはインタビューなどで、香川さんについて「役者としての集中力と覚悟を心から尊敬している」と度々語り、香川さんもまた「猿之助という太陽のような存在がいるからこそ、自分は歌舞伎の世界で前を向ける」と全幅の信頼を寄せていました。確執の噂を完全に払拭し、澤瀉屋の二枚看板として互いを高め合う関係性を築き上げたのです。