死後なおその影響力が陰るどころか増し続ける立川談志。彼が遺した落語立川流の門下生たちは、直系である「Aコース(プロ落語家)」を中心に、現在も多彩な才気を放ち続けている。談志直伝のイズムを継承する弟子たちの顔ぶれは、落語界の歴史的潮流を知る上で欠かせない。
一番弟子である立川談幸(後に落語芸術協会へ移籍)を皮切りに、今やチケットが最も取れない落語家の一人となった立川志の輔、圧倒的な描写力と情念で観客を唸らせる立川談春、劇評やコメンテーターとしても強烈な異彩を放つ立川志らく。この「3頭政治」とも称される異能の直弟子たちが、現在の一門の揺るぎない看板だ。
さらに、論客としても知られる立川談四楼、豪放磊落な高座でファンを魅了した故・立川左談次、重厚な古典を聴かせる立川龍志、毒舌と理論で異彩を放つ立川雲水、独創的な現代落語を開拓した立川談笑など、百花繚乱の精鋭が並ぶ。かつて落語立川流にはビートたけし(立川梅春)や高田文夫(立川藤志楼)といった「Bコース(有名人門下)」も存在したが、本業の落語家としてしのぎを削った弟子たちの系譜こそが、立川流の正史を形作っている。