本作の大きな魅力は、作詞を手掛けた秋元康と、自ら作曲を手掛けた杉山清貴の化学反応にある。一般的なクリスマスソングが持つ「家族との温かな時間」や「恋人たちの幸福感」とは一線を画し、どこか切なく、すれ違う大人の恋を描き出した歌詞世界は、当時の若者たちの美学と深く共鳴した。
「さよならを言えたなら」という静かな葛藤、煌めく街のネオンと裏腹な胸の痛み。秋元康が紡いだ洗練された情景描写は、都会の夜の冷気と熱気を同時に伝えてくる。杉山清貴の突き抜けるようなボーカルは、その切なさを湿っぽくすることなく、乾いた透明感を持ってリスナーの心に直接届ける力を持っていた。