劇場の巨大スクリーンと配信画面。その二項対立を過去のものにした最大の功労者は、日本の映画産業を象徴する老舗スタジオ・東宝の果敢な戦略だ。第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』の爆発的な世界ヒットは、邦画がグローバルな動画配信サービスを通じてどれほどの熱量で波及するかを実証してみせた。
劇場公開で圧倒的な興行収入を叩き出した後、タイムリーに世界配信へと展開されたことで、作品の寿命は飛躍的に伸びた。かつては海外配給の壁に阻まれていた邦画が、今や世界中のファンに同時期に届く。この成功体験が、日本の映画制作者たちに巨大な野心を与えたことは間違いない。