延岡の街を貫く清流・五ヶ瀬川。秋になると、この川には300年以上の歴史を誇る伝統的な仕掛け「鮎やな」が架けられる。産卵のために川を下る落ち鮎を竹で編んだ落とし物で捕獲するこの伝統漁法は、延岡の秋を代表する景色だ。
川沿いに建てられる期間限定の食事処では、獲れたての鮎を竹串に刺し、炭火でじっくりと焼き上げる塩焼きが振る舞われる。皮はパリッと香ばしく、身はフワフワ。内臓のほどよい苦味が、秋の深まりを感じさせてくれる。味噌を塗って香ばしく焼いた「鮎の味噌焼き」や、鮎のダシが効いた「鮎飯」など、川の恵みを余すところなく味わい尽くす食文化がここには生きている。
2026年、この「鮎やな」は環境配慮型の持続可能な伝統漁法としても世界的な評価を高めており、国内外の観光客がその壮大な仕掛けと味覚を求めて集まっている。