刑務所内に設置された美容室は、敷地内の専用スペースや管理棟の一角に設けられており、一般の市民も日常的に利用できる正規の施設です。映画やドラマのような厳罰の場というイメージとは異なり、受刑者の社会復帰と自立を支援する「職業訓練」の現場として機能しています。
施術を担当するのは、全国に数カ所ある女子刑務所で美容師養成コースを修了し、国家資格である美容師免許を取得した受刑者です。筆記試験と実技試験を正式にパスしているため、基本的なカット技術や接客マナーは民間のアシスタントや新人スタイリスト以上の水準を備えています。
入店にあたっては通常の店舗のような自由な出入りは制限されるものの、事前の予約と受付時の身元確認を行えば、誰でも安心して施術を受けられる環境が整えられています。ただし、防犯や施設管理上の観点から、利用対象者を女性客に限定している施設が大半である点はあらかじめ知っておく必要があります。