皮膚に目立った湿疹や赤みがないにもかかわらず、全身が激しく痒む。そんな症状に悩まされ、皮膚科で処方されたステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬を試しても一向に改善しない場合、問題の原因は皮膚の表面ではなく体内深く、すなわち肝臓に潜んでいるかもしれない。
肝臓は「沈黙の臓器」として知られ、多少のダメージを受けても痛みの感覚が生じにくい。そのため、肝機能低下や胆汁の停滞が進んでも自覚症状が出にくいのが特徴だ。しかし、代謝や解毒という生命維持の中核を担う機能が破綻し始めると、その異変は「皮膚の痒み」という形で身体の表面に滲み出てくる。このサインを見落とすと、気づいた時には病状が進行している恐れがある。