主人公・小磯健二に命を吹き込んだ声優・神木隆之介の演技力も、本作の成功を決定づけた重要要素だ。当時はまだ若手実力派俳優として注目を集めていた神木だが、気弱な高校生が世界の危機に立ち向かう過程で魅せる声の変化、息遣い、そしてラストシーンの叫びの表現は圧巻であった。
「よろしくお願いしまーす!」の一言に込められた、声の震えと力強さの絶妙なニュアンス。それは台本上のセリフを超え、健二というキャラクターがその場で呼吸し、苦悩し、希望を掴み取った証として観客の心に直接響いてくる。声優としての真に迫るパフォーマンスが、作品のドラマ性を何倍にも引き上げたことは間違いない。