書籍メディアにおいて、続編や再構築という観点で金字塔を打ち立てたのが漫画版です。石川賢によるバイオレンス溢れるコミカライズやとみ新蔵版など複数のアプローチが存在する中、最高峰の完成度と名高いのがせがわまさきの手がけた『十 〜忍法魔界転生〜』です。
『ヤングマガジン』にて連載され、単行本全13巻で堂々の完結を迎えた本作は、映画版ではなく山田風太郎の原作小説に極めて忠実な構成を採用。緻密で流麗な筆致によって魔界衆の異形の忍法や柳生新陰流の理合が見事に可視化されました。
原作の持ち味である陰鬱なエロティシズムと研ぎ澄まされた剣戟が完璧に融合しており、「漫画版の完結によって『魔界転生』の決定版が生まれた」と古参ファンからも惜しみない絶賛を浴びています。原作を深く味わいたい読者にとって、続編以上の満足感を与える必読作です。