なぜ今、メレンゲなのか。東京・原宿や世界中の最新カフェレストランを覗いてみれば、その理由は一目瞭然だ。口に入れた瞬間に消え去る淡雪のような食感の「生メレンゲケーキ」や、外はサクッと中は驚くほどモチモチした新感覚の「ハイブリッド・パブロバ」が空前のブームを巻き起こしている。
かつてはスポンジ生地の膨らまし役という脇役に過ぎなかったメレンゲが、今やスイーツの主役に躍り出た。自宅での再現を目指す人が増える一方で、「ツノが立たない」「焼き上がるとすぐにしぼむ」といった壁にぶつかる人も後を絶たない。道具の選び方ひとつ、卵の冷やし方ひとつで別物に変わってしまうのが、この気まぐれな泡の真実だ。