カメラの光が当たらない場所での山本太郎はどのような人物なのか。彼を長期間密着取材した複数のドキュメンタリー作品は、テレビの政治報道では決して描かれない過酷な裏側を捉えている。移動の車中で資料を貪り読み、スタッフと激しい議論を交わしながら全国を駆け巡る姿からは、生半可なパフォーマンスではない凄まじい執念が伝わってくる。
メディアがしばしば貼り付ける「ポピュリスト」というレッテルの一方で、ドキュメンタリーが炙り出すのは、日本社会の底辺で喘ぐ人々の痛みにどこまでも愚直に向き合おうとする一人の人間の真実だ。その極端なまでの不器用さと愚直さこそが、支持者にとっての絶大な信頼の源泉となっている。