2000年代後半に放映されたあの特集を覚えている人は多いだろう。ハウスメーカーのカタログに並ぶ prefabricated( prefabricated/プレハブ)な住宅とは正反対の、泥を捏ね、手作業で積み上げたような異形のシルエット。建築施主の情熱と建築家の前衛的なアプローチが融合した結果生まれたのは、既存の住宅展示場には絶対に並ばない一棟の構造物だった。
茶のお茶会を思わせるアバンギャルドな発想と、工業製品を極力排除した施工スタイル。放映直後の掲示板やSNSでは「耐久性に疑問がある」「数年で崩れるのではないか」といった懐疑的な声が噴出。一方で「究極のサステナブル建築」として絶賛する声もあり、評価は真っ二つに割れていた。