松井氏のキャリアにおいて最大のハイライトと言えるのが、2009年ワールドシリーズでの大躍進だ。勝負強い打撃でチームを世界一へと導き、アジア人初となるワールドシリーズMVPの栄誉に輝いた。歴史的偉業に全米が湧き立つ中、彼のコンディショニングとメンタル面を完璧に支えていたのが、家庭内での穏やかな日常だった。
アスリートの妻としての食事管理や細やかな体調管理は徹底していたが、それを手柄として誇ることは一切なかった。栄光の瞬間も、彼女は静かにスタジアムの片隅から夫の勇姿を見守っていたという。スポットライトを浴びる夫を影となり日陰となり支え抜く姿勢は、現地ニューヨーカーやチーム関係者からも高く評価されていた。