芸能界やアートシーンにおいて、自らの診断や特性を率直に告白した人物たちの発言は、常に大きな反響を呼んできました。彼らの告白は単なるセンセーショナリズムではなく、自身の表現の根源を語る上で欠かせない重要なピースとなっています。
日本を代表するミュージシャンである米津玄師は、過去の雑誌インタビューにおいて、20歳を過ぎた頃に「高機能自閉症(ASDの範疇に含まれる診断)」と診断された事実を明かしています。子どもの頃から感じていた「周囲とのコミュニケーションのズレ」や「自分だけが異質な世界にいるような感覚」に長年苦しんできたものの、診断を受けたことでかえって自分の存在を受け入れられるようになったと語っています。その研ぎ澄まされた歌詞や唯一無二のメロディラインには、彼が経験してきた孤独と内省が深く刻み込まれています。
また、モデル・俳優として活躍する栗原類は、2015年に出演した情報番組『あさイチ』や自著『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』を通じて、8歳のときにアメリカで「注意欠陥障害(ADD)」の診断を受けたことを公表しました。物事の段取りを組むことの難しさや、独特のこだわりによる対人関係の課題などを赤裸々に綴り、母や周囲の理解とともに自立への道を歩んできたプロセスは、多くの当事者や家族にとって大きな道標となっています。