若者カルチャーの発信地として知られるSHIBUYA109 lab.の調査や、椎木里佳氏率いる株式会社AMFが発表するJC・JK流行語大賞を振り返ると、流行の発生源とその受容プロセスに劇的な変化が起きていることが分かる。かつてのように一部のカリスマが流行を作り出し、マスメディアがそれを拡散するというトップダウンの構造は完全に崩壊した。
現場で支持を集めるのは、どこまでも「自分たちの手の届く距離」にあるリアルな実感だ。流行は作られるものではなく、無数のタイムラインの中で自然発生的に見出され、微細な共感を呼びながら雪だるま式に膨らんでいく。データ上に数値として現れたときには、すでに当事者たちの関心は次のフェーズへと移行していることも珍しくない。