1989年、大スター・加山雄三との結婚を発表。当時、人気絶頂期にあった和由布子の決断は世間を驚かせた。彼女は「二足のわらじは履けない」と、結婚と同時に女優業を完全引退。一切の未練を見せず家庭に入った。
結婚後の生活は、決して平坦なものではなかった。夫が抱えた多額の負債や事業のトラブル、そして後年の相次ぐ病魔。ワイドショーなどの芸能ニュースで夫の動静が報じられるたび、陰で家庭を守り、食生活の管理からメンタルケアまで徹底的に献身した彼女の姿があった。自身が前面に出ることを嫌い、どこまでも夫を立てる姿勢は、昭和の映画人が持つ美学そのものと言える。