『ぎゅっと』が名曲と呼ばれる所以は、歌詞の言葉選びだけでなく、メンバーそれぞれの歌唱パートが持つ説得力にもあります。オリジナル版における5人のパート割りは、それぞれの声質とキャラクターが見事に融合していました。
歌い出しを担当する菊池風磨さんの少しハスキーで語りかけるようなトーンが楽曲のリアリティを決定づけ、続く佐藤勝利さんの真っ直ぐで透明感のある歌声がリスナーに誠実さを印象づけます。松島聡さんの包容力ある温かい中音域、マリウス葉さんのピュアで伸びやかな高音、そして中島健人さんのドラマチックで情感豊かなボーカルがサビへと繋がり、全員のユニゾンで「ぎゅっと」抱きしめるような音像が完成します。
グループの体制が変化し、2026年に「timelesz」として新たなスタートを切った後も、この楽曲はセットリストの重要な位置を占め続けています。メンバーの卒業や再編といった激動を経験した彼ら自身が歌うことで、「どんな変化があっても、この温かい場所だけは変わらない」というメッセージがより強固な説得力を持ってオーディエンスに届いています。