長嶋氏の体格を語る上で欠かせないのが、共に球界の黄金期を築いた王貞治氏との対比だ。歴史的な打撃コンビ「ON砲」として並び立った二人の写真は、今も数多く残されている。
王貞治氏の公称身長もまた178cmであり、数値上は二人はまったく同じ身長ということになる。だが、二人が肩を並べたスナップ写真を詳細に分析すると、興味深い事実が見えてくる。頭頂部の位置はほぼ同等であるものの、肩ラインの位置や体躯の厚みに明らかな違いが存在するのだ。
王氏がどっしりと低い重心を持つ重厚な体格であったのに対し、長嶋氏はしなやかな筋肉を纏ったアスリート体型だった。一本足打法で静から動へと移行する王氏と、躍動感あふれるフルスイングで魅了した長嶋氏。体格の質的違いが、写真を通じた視覚的な印象に大きな差異を生み出していた。