川崎氏のキャリアにおいて最も象徴的な期間と言えるのが、セールスフォース・ジャパン(旧セールスフォース・ドットコム)での14年間である。当時の日本市場において、「カスタマーサクセス」という概念はまだ十分に浸透しておらず、単なる「カスタマーサポート(問合せ対応)」と混同されることも珍しくなかった。
彼はカスタマーサクセス部門の要職を務め、既存顧客の活用支援・チャーン(解約)防止・LTV向上のための仕組みづくりに尽力した。製品を販売して終わりとする従来の営業モデルから脱却し、顧客がクラウドサービスを用いてどのような事業成果を達成できたかを追跡・支援する体制を構築。社内外の業務プロセスを改革し、日本におけるSaaSビジネスの成長モデルの基盤作りに貢献した。
14年の在籍期間中、彼は数多の企業アカウントの危機を救い、顧客の解約率低下とアップセル・クロスセルの循環を作り出した。この功績により、日本におけるカスタマーサクセスの草分け的存在としての地位を固めることとなった。