1980年代初頭、日本のロックシーンは大きな変革期を迎えていた。ポップス主導の歌謡曲全盛時代に抗うように、名古屋の地で産声を上げたのがスラッシュメタルバンド「OUTRAGE」である。そのサウンドの核を担い続けてきたのが、ギタリスト阿部洋介だ。
スラッシュメタルというジャンルは、圧倒的なスピードと複雑なリズム展開、そして地響きのようなギターリフを要求する。阿部洋介のプレイは、単なるスピードの誇示にとどまらない。寸分の狂いもないピッキングの精度と、楽曲の骨格を形作る緻密な構成力が最大の特徴だ。海外の競合バンドと並んでも決して見劣りしない重厚なサウンドは、国内外のメタルファンを長年にわたり魅了している。
パンテラやメタリカといった世界的なバンドの来日公演でサポートを務めた際も、阿部の奏でるリフは超満員の会場を震わせた。ステージ上での佇まいは過度なパフォーマンスに頼らず、ただひたすらに楽器と向き合う職人そのもの。その硬派なスタイルこそが、OUTRAGEが四十年にわたり孤高の存在であり続ける最大の理由である。