お正月に歳神様(年神様)をお迎えする際、なぜ正月飾りに橙が選ばれるのか。その理由は、単なる見た目の華やかさだけではありません。
鏡餅は丸いお餅で「三種の神器」のひとつである八咫鏡を模しており、神様が宿る神聖な依り代とされています。その頂点に据えられる橙は、同じく三種の神器の「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」を象徴する神聖な果実としての役割を担っているのです。
さらに、橙には「長寿への祈り」と「家運隆盛」の願いが二重三重に重ねられています。厳しい寒さの中でも青々とした葉を茂らせ、黄金色に輝く果実を落とさない橙は、厳しい冬を乗り越えて春を呼ぶ生命力の象徴。特に、青い葉がついたままの「葉付き橙」は、若々しい活力が絶えない証として、現在も最高級の正月飾りとして重宝されています。