時計の針を10年前に戻そう。2016年冬、川本真琴がTwitter(現X)で「特定の人」との交際を匂わせたことに端を発した騒動は、加藤紗里という強烈なキャラクターの乱入によって一気にカオス化した。連日テレビのワイドショーがこの話題を追いかけ、視聴者はそのドキュメンタリー的な生々しさに釘付けになった。
当時はまだ、週刊誌のスクープがテレビによって増幅される時代。ネットの拡散力と相まって、彼らのプライベートは容赦なく解剖された。しかし、この騒動の本質は、単なる浮気話にとどまらない、人間のエゴと感情のぶつかり合いがリアルタイムで可視化された点にあった。