スタジアムの周囲では、神宮外苑地区の再開発をめぐる激しい論争が続いている。樹木の伐採や高層ビルの建設に対する市民の反対運動が根強い中、このスタジアムが提示した「周囲の緑に溶け込む低層デザイン」の価値が再評価されている。
周囲の木々の高さ(約20メートル)以下に抑えられた軒高は、圧迫感を減らすことに成功した。しかし、周囲の再開発が進むことで、スタジアムが目指した「杜との一体感」が損なわれるのではないかという懸念も浮上している。都市の発展と自然保護のバランスの中で、この建築の存在意義が改めて問われているのだ。