タレントとしての華麗な活躍の裏で、紗栄子が直面していたのは、次男の度重なる喘息や体調不良という現実だった。幼い我が子が息苦しそうにする姿を見るたび、胸が締め付けられるような無力感に襲われたと、彼女はのちに明かしている。
日本での過密なスケジュールと、メディアの容赦ない視線。その中で我が子の健康を守り抜くため、彼女が選んだのは「環境をガラリと変える」ことだった。ロンドンへの留学は、単なる英才教育のためだけではない。空気が澄み、個人のプライバシーが守られる地で、子供の身体を根本から強くしたいという、母としての切実な祈りが込められていたのだ。