恋愛やパートナーシップの現場でしばしば語られるのが、遺伝子レベルでのミスマッチである。人間は、自身の持つ主要組織適合遺伝子複合体(HLA)とは異なる型の個体を配偶者として選ぶことで、免疫力の高い子孫を残そうとする本能を持つ。従来、この相性は「匂い」によって察知されると言われてきたが、近年の統合感覚研究では視覚情報も大きく寄与していることが明らかになりつつある。
皮膚の状態や髪の質感、顔立ちの微小な特徴には、その個体の健康状態や遺伝的特性が色濃く反映されている。潜在意識が「この相手との遺伝的掛け合わせは生物学的に好ましくない」と判定した場合、脳はそれを「不快感」という強いシグナルに変換してアウトプットする。見た瞬間の違和感は、遺伝子レベルで発せられた警告信号なのかもしれない。