ネット上の情報では「民芸家具は特殊な漆が塗られているから手入れが難解」「傷がついたら素人には再生不能」といった誤解が散見されます。しかし、これは明らかな誤認です。
北海道民芸家具の多くは、堅牢なウレタン樹脂塗装やラッカー塗装が施されており、日常のお手入れは基本的に「固く絞った柔らかい布での水拭きと乾拭き」だけで十分です。水分や油分を放置すると輪染みの原因にはなりますが、これは無垢材家具全般に共通する注意点に過ぎません。
さらに特筆すべきは、北海道民芸家具の修理・メンテナンス体制の充実度です。現在製造元である飛騨産業では、自社工場による公式リペアサービスを受け付けています。長年の使用で緩んだ組み手の再接着、天板の削り直しと再塗装、座面の張替えなどを行えば、新品同様の艶と強度を取り戻すことが可能です。ネットオークション等で安価に入手したヴィンテージ品を専門工房でレストアし、自分色に育て直すスタイルが成熟した愛好家の間で定着しています。