生物学の分類体系において、ヤモリは有鱗目(ゆうりんもく)ヤモリ科に属する正真正銘の爬虫類です。カエルやイモリなどの両生類としばしば混同される最大の要因は、「水辺にいそうな湿り気のある見た目」と「語感の類似性」にあります。
決定的な違いは「呼吸法」と「発生プロセス」に現れます。両生類は幼生期(オタマジャクシなど)にエラ呼吸を行い、変態後に肺呼吸と皮膚呼吸へ移行するため、皮膚を常に湿らせておく必要があります。対して爬虫類であるヤモリは、誕生した瞬間から完全な肺呼吸を行い、体表面は乾燥に耐える細かな鱗(うろこ)で覆われています。硬い殻を持つ卵を陸上に産み落とす点も、水中にゼリー状の卵塊を産む両生類との決定的な境界線です。