実際に休日の当番医や急病診療所に足を運んだ患者の体験談を検証すると、事前の期待と医療の現実との間に大きなギャップが生じている実態が浮き彫りになります。
SNSや相談掲示板で頻繁に散見されるのが、「3時間待たされたのに薬が2日分しかもらえなかった」「平日にかかりつけ医へ行くように言われて二度手間になった」という不満です。しかし、これには明確な医療システム上の理由があります。
休日急病診療所は、あくまでも「平日診療が始まるまでの急場をしのぐ応急処置機関」として制度設計されています。そのため、休日診療所処方日数は原則として「1〜2日分(最長でも週明け初日まで)」と厳格に定められています。医師会関係者の証言でも「当番医はカルテの継続性を持たないため、多量の処方による副作用や見落としのリスクを避ける必要がある」と説明されており、長期処方を求めて休日診療所へ行くのは根本的な誤解です。
さらに費用の面でも事前の認識が必要です。診療報酬上、日曜日や祝日に受診すると初診で250点(休日加算)、再診でも190点が自動的に加算されます。3割負担の場合、診察代だけで750円程度の割増が発生し、深夜帯(22時〜翌6時)になると「深夜加算(初診480点=約1,440円増)」に跳ね上がります。さらに200床以上の地域中核病院や大病院を「紹介状なし」で受診した場合は、国が定めた選定療養費として初診時7,000円以上(歯科は5,000円以上)の全額自己負担が上乗せされるため、総額が1万円を優に超えるケースも珍しくありません。