すべてはあの「独立劇」から始まった。長年連れ添った前妻との離婚、そしてオフィス北野からの退社。たけしが築き上げた莫大な資産と版権は、新たな事務所へと移された。このドラスティックな方向転換を主導したとされるのが、現在の妻である。周囲の猛反対を押し切り、長年の仲間たちと袂を分かつ決断を下した背景には、彼女への盲目的な信頼があったことは否めない。
「洗脳されているのではないか」—当時、週刊誌やワイドショーはこぞってこのセンセーショナルな見出しを掲げた。しかし、本人は冷ややかに笑い飛ばす。彼にとって彼女は、単なる恋愛対象ではなく、自らのクリエイティブを冷徹にマネジメントする「軍師」だったのだ。