ロシアの面積を語る上で欠かせないのが、学校教育や一般的な世界地図で広く採用されているメルカトル図法の歪みです。航海用として開発されたメルカトル図法は、経線と緯線が直角に交わる利点を持つ反面、赤道から離れて極地に近づくほど面積が過度に拡大して描かれるという構造的な特性を抱えています。
世界地図を一目見たとき、「ロシアはアフリカ大陸全体よりも大きいのではないか」と感じる人は少なくありません。しかし、実際の面積データは以下の通りです。
- アフリカ大陸の総面積:約3,037万平方キロメートル
- ロシアの総面積:約1,710万平方キロメートル
現実には、アフリカ大陸はロシアの約1.8倍の広さを持っています。メルカトル図法上ではロシアがアフリカよりも巨大に見えてしまいますが、地球儀や面積を正しく表す「オーサグラフ」などの正積図法で見直すと、実際の比率は大きく異なります。ロシアが桁外れに巨大な国家であることは揺るぎない事実ですが、視覚的な印象には高緯度特有の下駄が履かされている点には留意が必要です。