それから十数年が経過した現在、阿部慎之助は現役を退き、巨人の監督としてチームの指揮を執っている。指導者としての彼は、かつてのプレースタイル同様、妥協を許さない厳しい姿勢と、若手を辛抱強く育てる温かさを併せ持つ人物として評価されている。チームを再建し、再び黄金期を築くための重責を担う彼の姿に、かつてのスキャンダルの影を見る者は少ない。
しかし、どれだけグラウンド上で実績を残そうとも、ひとたびネットで彼の名前を検索すれば、過去の報道が容赦なく表示される。監督という公の立場にある以上、私生活を含めた過去の素行が再評価されるのは避けられない。だが、プロ野球ファンや球団関係者の多くは、過去の過ちと現在の指導者としての手腕を切り離して捉えているのが現状だ。