大人の白っぽい便は何のサイン?危険な病気の見極めと緊急受診基準の重要なポイントについて、専門知識を取りまとめてご紹介します。
白っぽい便が出た際、まず切り分けるべきは「一過性の生理的要因」か「器質的な病気」かという点です。前日や数日前の行動履歴を振り返るだけで原因が特定できるケースもあれば、目に見えないところで進行する病変が引き起こしているケースもあります。
原因・疾患名詳細・発症のメカニズム典型的な便と全身の症状緊急度・専門医の評価バリウム検査後胃X線造影検査で飲んだ硫酸バリウムが消化管を通過して排泄される生理的現象。チョークのような真っ白な便。検査後1〜3日程度で消失する。腹痛なし。緊急性なし(水分摂取と緩下剤で自然排出を待つ)ウイルス性胃腸炎ロタウイルスやノロウイルス等の感染で腸粘膜が傷つき、腸液が大量分泌され急激に排出される。クリーム色〜薄黄色の水様便。激しい嘔吐、吐き気、下痢、微熱〜高熱。中(脱水予防が最優先、症状持続なら内科へ)胆管結石・胆嚢炎胆嚢や総胆管にできた結石が胆汁の流れ道を完全に塞ぎ、十二指腸へ胆汁が流れない。灰白色便。激しいみぞおち・右季肋部痛、発熱、悪寒、目や皮膚の黄疸。最高(急性胆管炎併発時はショック死の危険あり・即日受診)肝臓疾患(急性肝炎など)肝炎ウイルスや薬剤、アルコールにより肝細胞が広範囲に破壊され、ビリルビン代謝不全に。白っぽい便、尿が褐色(ウーロン茶色)になる、強い全身倦怠感、食欲不振。高(劇症化リスクがあるため早期の血液検査が必須)膵頭部腫瘍・膵炎膵臓の頭部に発生した病変が、その中を貫通する総胆管を外部から物理的に圧迫・狭窄する。持続する灰白色便、油が浮く脂肪便、無痛性の黄疸進行、体重減少、背部痛。最高(精密画像診断による早期確定診断が不可欠)
最もわかりやすいのは健康診断の胃部X線検査です。バリウムを飲んだ当日や翌日に真っ白な固形便が出るのは完全に正常な排泄反応であり、水分を多めに摂取して体外に出し切れば何ら心配はいりません。一方、そうした明確な心当たりがない状態で便の色が抜けている場合は、上記テーブルにある内臓疾患のサインを疑う必要があります。