のし紙の中央上部(水引の上段)に記す贈り物の名目を「表書き(おもてがき)」、下段に記す贈り主の氏名を「名入れ」と呼びます。毛筆や筆ペンを用い、濃い黒インクで丁寧に書くのが原則です(弔事の四十九日前などは「涙で墨が薄まった」ことを表す薄墨を使用します)。
1. 慶事における代表的な表書き
用途に応じた代表的な表書きの表記は以下の通りです。
- 結婚祝い:「寿」「御結婚御祝」
- 出産祝い:「御出産御祝」「祝 御出産」
- 出産内祝い:「内祝」(※下段の名入れには赤ちゃんの名前とふりがなを書くのが鉄則)
- 季節の挨拶:「御中元」「御歳暮」「御年賀」
- 一般的な御礼:「御礼」「粗品」「寸志」(※寸志は目上の人から目下の人へ贈る場合にのみ使用)
2. 連名での名前の書き方ルール
複数人でひとつの贈り物を贈る場合、名入れの順序には明確な序列が存在します。立場や年齢を無視した配置はマナー違反となるため、以下の基準を厳守してください。
- 2名〜3名の場合:右側が上位(年長者・役職上位者)となり、左に向かって順に氏名を記載します。同格の友人同士であれば五十音順で構いません。夫婦連名の場合は、中央に夫のフルネームを書き、その左隣に妻の「名」のみを添えるのが一般的です。
- 4名以上の場合:のし紙に全員の名前を書くと文字が小さくなり見苦しくなるため、中央に代表者の氏名を書き、その左側に「外一同」または「他一同」と小さく添えます。そして、別紙の奉書紙などに全員の氏名を序列順に書いて中包み(品物の内側)に同封します。
- 会社名・肩書を入れる場合:氏名の右上に小さめの文字で会社名や役職を添えます。