六花の森の真髄は、単なる植物園にとどまらず「自然と文化・芸術の共生」を具現化している点にあります。広大な森の中には、クロアチアから移築された樹齢数百年の古民家を再生したパビリオンが点在しており、散策しながら静かにアートを鑑賞できます。
その中心となるのが「坂本直行記念館」です。坂本直行(さかもとなおゆき)画伯は、幕末の志士・坂本龍馬の末裔にあたり、十勝の過酷な原野を開墾しながら日高山脈や野の花を描き続けた山岳画家。六花亭の包装紙原画を手掛けた人物でもあります。記念館には、彼が厳しい自然と向き合いながら描いた力強くも温かみのある水彩画やデッサンが多数展示されており、描かれた花々を窓の外のリアルな自然の中に見出すという、唯一無二の鑑賞体験が叶います。
その他にも、百瀬智宏の風景画を展示する「百瀬智宏美術館」や、サイロの形をしたアートスペースなど、建物自体がひとつの美術作品として周囲の自然林と溶け合っています。