田中選手のレース中継を観戦したファンや専門家が等しく口を揃えるのが、「肩甲骨から連動する力強い腕振り」と「鋭く引き締まった体幹の筋肉美」です。
一般的な長距離ランナーはエネルギー消費を抑えるため、腕振りを小さくコンパクトに保つ傾向があります。しかし田中選手は、短距離選手を彷彿とさせるアグレッシブな腕振りを採用しています。この腕振りが骨盤の力強い回旋を生み出し、小柄な体躯からは想像できない強大な推進力を地面へと伝達させています。
現場取材や報道陣のカメラが捉える田中選手の背中や肩周りには、無駄な脂肪が一切存在せず、僧帽筋から広背筋、腹斜筋にかけて彫刻のようなカットが刻まれています。この強靭な上半身の筋力こそが、終盤の疲労時にも上体がブレず、地面反力を逃さない「直進性の高いランニングフォーム」を維持するエンジンとなっているのです。