ネット通販で服を買ってサイズが合わなかった経験はありませんか?服の肩幅の測り方には、知っておくべき決定的な基準点が存在します。自己採寸における微細なズレが、着用時の致命的な違和感へと直結する最大の原因は、服の構造力学を無視した測り方にあります。
基本となる服の肩幅の測り方平置きの手順において、最も重要な原則は「前身頃ではなく、後ろ身頃を表にして計測する」点です。人間の体型は背中側が広く隆起しており、立体裁断が施された服は後ろ身頃の方が生地幅が広く設計されています。前身頃で計測すると、本来必要な設計幅よりも最大で2〜3cmほど狭く数値化されてしまい、結果として着用時に窮屈さを招きます。
正確な手順は以下のステップで完結します:
- 段差やたわみのない硬い平らな床またはテーブルの上に服を広げます(ベッドやクッション性の高い絨毯の上は厳禁)。
- ボタンやファスナーをすべて閉め、後ろ身頃を上側に向けます。
- 左右の肩先にある袖付けの縫い目(アームホールの頂点)を確認します。
- 左の縫い目トップから右の縫い目トップまで、メジャーをたるませず直線にピンと張って数値を記録します。
ビジネスシーンで不可欠なジャケット肩幅の正しい測り方では、さらに注意を要します。テーラードジャケットには肩パットや副資材(毛芯、裄綿)が組み込まれているため、単純に表面をメジャーで押しつぶすと内部構造を歪めてしまいます。ジャケットの場合は、後襟ぐり中央から肩先へ一旦メジャーを通す「山なりのカーブ計測」ではなく、左右の肩先パッドの端から端への中空水平距離を基準とするのが正統な仕立て屋(テーラー)のプロトコルです。