村井國夫の現在を語る上で欠かせないのが、奇跡的とも言える生命力と舞台への執念です。2019年秋、出演中だった舞台『ヘンリー八世』の公演期間中に急性心筋梗塞を発症。一時は緊急手術を受け降板を余儀なくされましたが、迅速な処置と懸命なリハビリによって見事に回復を果たしました。
試練はそれだけに留まりませんでした。2026年には新型コロナウイルスに感染して肺炎が悪化し、ICU(集中治療室)で人工呼吸器を装着される重篤な状態に陥ります。生死の境をさまよう壮絶な闘病生活でしたが、本人の強靭な精神力と医療従事者の尽力、そして家族の祈りによって奇跡の生還を遂げました。
2026年現在、体調管理に細心の注意を払いながらも、舞台出演や朗読劇、トークイベントなど精力的な活動を継続しています。かつてのような過密スケジュールを抑えつつ、一作一作に魂を込める重厚な演技は円熟味を増しており、劇場に響き渡る声の張りと気迫は健在です。