15人の将軍の中には、短命であったり存在感が薄かったりすることから「中継ぎ」と見なされてきた人物も多い。例えば6代・家宣と7代・家継の時代は、学者出身の新井白石らが主導した「正徳の治」によって、綱吉時代の通貨混乱を収束させる重要な役割を果たした。
また、11代・家斉は50年以上にわたり将軍の座に君臨し、最多の子孫を残したことで知られる。化政文化が花開いたこの時代は、一見すると平和の謳歌に見えるが、内部では権力の肥大化と財政の再度の破綻が着々と進行していた。表向きの穏やかさの裏に隠された複雑な政治力学は、近年の歴史研究において最も注目されているテーマの一つだ。