黒島結菜という演者の面白さは、カメレオンのような振れ幅の広さにある。彼女を一躍脚光を浴びせたブレイク作『アシガール』では、走ることが大好きな脚力抜群の女子高生・速川唯を疾走感たっぷりに演じ、タイムスリップ時代劇というジャンルに新しい風を吹き込んだ。走る姿そのものがドラマになる稀有な存在感は、この時すでに確立されていた。
一方で、TBSテレビの話題作『クロサギ』で見せた正義感あふれる法学部生役では、シリアスで複雑な感情の機微を見事に体現。ポップな喜劇からダークな社会派ドラマまで、どんな世界観にも違和感なく溶け込む柔軟性こそが、彼女の最大の武器だ。