警告音の煩わしさを解消しようと、ネット通販などで販売されている「シートベルト警告音キャンセラー(バックル金具のみのダミー製品)」の購入を検討する人が後を絶ちません。しかし、この行為には極めて重大な法令違反と安全上のリスクが伴います。
道路運送車両の保安基準第22条の3において、座席ベルトおよび警報装置の正常な作動が義務付けられています。ダミー金具を挿入して警告システムを無効化する行為は道路運送車両法違反(整備不良)に該当し、当然ながら車検時の審査基準を満たさず一発で不合格となります。
さらに危険なのは、ダミー金具を挿した状態で万が一事故に遭った場合、車載コンピューターが「乗員が適切にシートベルトを着用している」と誤認してエアバッグを想定外の超高速・高圧で展開させる点です。ベルトで体が拘束されていない無防備な状態の乗員にエアバッグが直撃すれば、頸椎損傷や死亡事故に直結します。加えて、保険会社から重大な過失とみなされ、自動車保険の保険金が減額または支払われないリスクも孕んでいます。